丸橋ユキTV出演

狭山ケーブルテレビの特別番組「狭山市政を考える」に丸橋ユキが出演しています。

放送期間 4月10日(月)~4月15日(土)

地上デジタル10チャンネル 毎日 午後8時から
地上デジタル11チャンネル 毎日 午後3時から

残念ながらテレビをご覧になれない方に向けて、放送原稿全文を公開します。

 15年前、私が出版社に勤めながら子育てをしていたとき、ある人にこう言われました。「実家が近くにある正社員女性は勝ち組だ」。たしかに、実家のサポートと保育園があったから、私は都心で働き続けることができました。しかし実際は、なんとか乗り切ったという感じです。写真家として独立してからも、右往左往しながら子育てと両立してきました。子育て専業のお母さんたちには「仕事をしていてうらやましい」と言われましたが、私からしたら「二人目、三人目を持ててうらやましい」と思ったものです。このように、現代の日本社会では、結婚や出産、子育てが、個人の努力とふんばりと運で「なんとか」実現できるものになっています。しかし、誰もが安心して生み育てることを選べる社会が、理想だと思っています。

 話は変わりまして、私は川辺で過ごすのが好きなのですが、岸や中洲のゴミの多さには心を痛めています。青々と美しい草地も足を踏み入れると、手に負えない量のゴミが潜んでいることがあります。大雨によって流れ着いたのでしょう。ゴミ拾いも大切ですが、ゴミが発生する現場から対策できたらいいと思います。こうした暮らしの中でぶつかる課題は社会問題として捉え、地域から解決を探りたいと思います。まちの課題は、大まかに言えば、誰もが安心して心豊かに暮らしていける環境を整えることです。

 では、安心できる環境とはどんな環境でしょうか。周りに聞いてみました。「子育てと仕事が両立できる」「体が不自由になっても出かけられる」「豊かな自然環境がある」「文化・芸術の環境がある」。いろんな声がありました。世代、生活、家庭の状況などによって、抱える課題も違えば返ってくる答えも異なります。

 狭山の市政に必要なことは、こうした声を集め、必要なことは何か、何を優先すべきかを考えて、施策を立てることだと思います。特に困っている人に対して想像力を持って寄り添う市政を望みます。そのためには、議会も多様な人が関わることが大切です。同時に、市民が「自分ごと」としてまちづくりに参画することも欠かせません。国や自治体の予算が限られる中で、まちのことは行政にお任せとは言っていられなくなっています。人や財源をよその自治体と取り合うのではなく、地域にある資源を地域でうまくまわしていくことが要になると思います。

 狭山の良いところは何か、持っているもの、足りないことは何か。まずは、狭山という地域を知り、再評価することが必要です。そして、よその事例から学ぶことも大切です。狭山には、市民活動団体がたくさんあります。環境保護や、子育て支援など、地域のために情熱的に取り組んでいるかたたちがたくさんいます。ただ、担い手の高齢化が問題になっていますので、働くことに精一杯の若い世代も関われる仕組みづくりが求められています。多世代のつながりや活動の継続を支え、行政とも協力体制を組めるといいと思います。

 私が市政について考えるときのキーワードは、「持続可能性」です。そして持続可能なまちづくりは、市民協働無くしては実現できないと考えています。同時代に生きる者は、意図せずとも皆支え合って生きています。お互いのことを「自分ごと」とし、人も、自然環境も、次世代に続いていくことを前提とした「まちづくり」を実現させることを、強く望みます。

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